Shinob | 画家:柳田しのぶ | 作品集
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さし色と金魚の目

こんにちはShinobです。毎日暑いですね。
日曜日、生まれて初めて生でプロレスを観てきました。
レスラーは皆ピチピチの衣装を着ているので、筋肉の動きがダイナミックに見えて面白かったです。

連日暑く、油絵を描く気分になれなかったので今回はパステルで金魚を描いてみました。せっかくなので、この金魚の絵についてお話ししたいと思います。
主に「さし色」と「目」ですね。

さてその「さし色」とは?
さし色は、その物自体の色ではないけれど絵に入れることで作品が引き締まる効果を持っています。説明では限界がありますから、見てみましょう。

gold fish eye

金魚の目や口の周りにエメラルドグリーンを使っています。これがさし色。
金魚そのものの色ではないですが、作品をまとめる効果として入れました。でもこのさし色、入れるバランスを考えないとくどくなってしまいます。
何事も適度がいいということでしょうか。

金魚、部分だけでなくて全体絵も載せますね。さし色、他の部位にも使っているので探してみてください。

gold fish

今度は「目」についてお話ししましょう。
雛人形の職人さんは「目」を一番最後に入れる、と聞いたことがあります。
なるほど、と思いました。絵の中でも同じです。私も動物や人の目を描く時は集中力を倍以上使います。最初にある程度目の部分に色をのせておいても、仕上げは最後にします。
今回の金魚も、目は最後に入れました。
では、目があるなしで印象はどれだけ違うのか、運良く描きかけ金魚の写真があるので見てみましょう。

gold fish(sketch)

やっぱり目がないと、全体の雰囲気がほんやりしますね。

「さし色」も「目」も作品をしめる効果だと私は思っています。
私の作品の場合、風景画がほとんどなので「目」はあまりないのですが、「さし色」はどの作品も満載ですので、目がチカチカしない程度に見てみてくださいね。

皆さんも絵を描く時、「さし色」と「目」について意識してみてください。絵には「正解!」というものがないので、いろいろ試してみることをお勧めします。私も今回の金魚、楽しんで描きました。違う画材を使うのもたまにはいいですね。

それではまた来週会いましょう。

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